ゲーミングPCをBTOで購入しようとするときに一番はじめに悩むのは、どのBTOを利用すれば良いのか分からないということだ。BTOごとにどんな違いがあるのか分からず、数あるBTOのどれが自分に合っているのかを判断できない。
この記事では、Astromedaについて、どんな独自性を持つBTOなのかを中心に解説している。
Astromedaと他BTOにどんな違いがあるのかを知り、自分の要望や好みに合っているかどうかを判断したい人は必見だ。
Astromedaの独自の特徴はピラーレス×派手なLED

Astromedaは、自作のようなデザインが売りのBTOだ。ピラーレスケースを採用し、内部には10基のLEDファンを搭載することで、非常に映えるゲーミングPCに仕上がっている。
最近だと大手BTOもデザイン性に優れたシリーズを展開しているが、Astromedaほどの派手さはないことが多い。
Astromedaはキャラクターを前面に押し出したコラボモデルを出しているなど、とにかく見た目を重視したいユーザーにピッタリだ。
ヒカリモノが好きで、デスク周りをLEDで派手に仕上げたいなら、Astromedaをおすすめする。
Astromedaの魅力を紹介
Astromedaは知名度の低いBTOブランドだが、実は魅力的な点が多い。筆者が分析するAstromedaの魅力は以下の通り。
- ゲーミングらしい派手なLED
- ピラーレスとしては良心的な価格
- PC一覧が表にまとまっていて選びやすい
- VTuberやゲームとのコラボモデルが魅力的
ゲーミングらしい派手なLED
シリーズ | 外観 |
---|---|
ゲーマーモデル | ![]() ![]() ![]() |
クリエイターモデル | ![]() ![]() |
ストリーマーモデル | ![]() ![]() |
Astromedaは、内部が丸見えのピラーレスケースを採用し、10基のLEDファンを搭載することで、派手に光るゲーミングPCを実現している。
大手BTOでも最近はピラーレスケース採用シリーズを展開してきているとはいえ、Astromedaほどの派手さはないことが多い。
デスク周りのインテリアとしても機能するため、おしゃれなデスク環境を整えたい人は必見だ。
ピラーレスとしては良心的な価格
Astromedaが採用しているピラーレスケースは、通常ケースと比べて高額になりやすい。
例えば下の表のように、フロンティア1と比較すると、7万円以上もAstromedaのほうが高額だ。デザインを重視しないなら、数万円単位で安くできることが分かる。ちなみにフロンティアは常にセールが開催されていて、いつでもこの安さで販売されている。
とはいえ、AstromedaのゲーミングPCの価格が法外というわけではなく、ピラーレスケースはこのくらい高額になるものだ。
Astromeda | フロンティア1 (セールモデル) | フロンティア2 (非セールモデル) | ストーム | |
---|---|---|---|---|
外観 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
CPU | Ryzen7 9800X3D | Ryzen7 9800X3D | Ryzen7 9800X3D | Ryzen7 9800X3D |
CPUクーラー | 360mm水冷 | CPS RT400-BK(空冷) | MSI MAG CORELIQUID I240(240mm水冷) | ST-AIO240_MAX BK(240mm水冷) |
グラボ | RTX5070Ti | RTX5070Ti | RTX5070Ti | RTX5070Ti |
マザーボード | ASRock B650M Pro RS | MSI製 B650 | MSI製 B650 | B650 WIFI |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR5-5200以上 | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 |
SSD | 500GB | 1TB | 2TB | 1TB |
電源 | 850W 80PLUS GOLD | 750W 80PLUS GOLD | 850W 80PLUS GOLD | 850W 80PLUS GOLD |
価格(税込) | 385,280円 | 309,800円 | 384,800円 | 419,800円 |
フロンティアの非セールモデルと比較すると、ほぼ同額だ。構成に細かい違いがあり、特にSSDの容量が全く違うため、非セールモデルでも明らかにフロンティアのほうが安い。Astromedaも健闘しているとはいえ、安さが売りのフロンティアにはさすがに勝てない。
›フロンティアの評判や独自の特徴、採用ケース&ゲーミングPC一覧を紹介
ピラーレスケース専門BTOとも言えるストームと比べると、3万円以上安い。こちらもSSD容量の差があるものの、500GB→1TBに変更してもAstromedaのほうが安い。
AstromedaはゲーミングPC全体として見ると高額だが、ピラーレスケース採用モデルとしては比較的安いことが分かる。
PC一覧が表にまとまっていて選びやすい
Astromedaのサイトは非常に整理されていて使いやすい。特にPC一覧が表にまとまっているため、モデルごとの価格差を容易に知ることができ、比較検討しやすいのだ。
他のBTOだと、バナーやタブが多すぎて何がどこにあるのかが分かりづらく、ゲーミングPCまでなかなかたどり着けないことも多い。
サイトの使いやすさで言えば、Astromedaは大手BTO以上に優れている。
VTuberやゲームとのコラボモデルが魅力的

Astromedaは少数ではあるが、VTuberやゲームとのコラボモデルがある。ピラーレスケースのガラス面にデカデカとキャラクターがプリントされているというデザインなので、ファンにはたまらない。
他BTOのコラボモデルは、LEDカラーがそのキャラクターのイメージカラーになっているだけといったものが多いため、Astromedaのデザインは特徴的と言える。
ゲーミングPCだけでなく、マウスパッドなどのグッズも展開している。
2025年6月27日時点でのコラボ相手は以下の通り。
- ミリプロ
- アイドルマスター ミリオンライブ!
- 新兎わい
- Palworld
Astromedaの注意点・残念な点を紹介
筆者が分析する、AStromedaの残念な点は以下の通り。
- BTOとしての知名度は低い
- 価格自体は高い
- 搭載パーツのメーカーを選べない&カスタマイズ幅がかなり狭い
BTOとしての知名度は低い
最大の懸念点は、Astromedaの知名度の低さだ。Astromedaの運営元はマイニングベースという、2018年設立のベンチャー企業だ。
他の大手BTOには数十年間の積み上げてきた実績があることを考えると、わざわざ新興のAstromedaを選ぶ意味は薄いように思える。特に最近は大手BTOもデザイン性に優れたケースを採用しているので、Astromedaの独自性もやや弱まっているというのが正直なところだ。
知名度は気にしない人や、知名度が低い方が秘密の隠れ家的で良いという人もいるだろうが、知名度=信頼度にどうしても劣ってしまうことは知っておきたい。
価格自体は高い
Astromeda | フロンティア1 (セールモデル) | フロンティア2 (非セールモデル) | ストーム | |
---|---|---|---|---|
外観 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
CPU | Ryzen7 9800X3D | Ryzen7 9800X3D | Ryzen7 9800X3D | Ryzen7 9800X3D |
CPUクーラー | 360mm水冷 | CPS RT400-BK(空冷) | MSI MAG CORELIQUID I240(240mm水冷) | ST-AIO240_MAX BK(240mm水冷) |
グラボ | RTX5070Ti | RTX5070Ti | RTX5070Ti | RTX5070Ti |
マザーボード | ASRock B650M Pro RS | MSI製 B650 | MSI製 B650 | B650 WIFI |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR5-5200以上 | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 |
SSD | 500GB | 1TB | 2TB | 1TB |
電源 | 850W 80PLUS GOLD | 750W 80PLUS GOLD | 850W 80PLUS GOLD | 850W 80PLUS GOLD |
価格(税込) | 385,280円 | 309,800円 | 384,800円 | 419,800円 |
先ほどと同じ表で、言うことも同じだが、Astromedaの価格自体は高い。デザインにこだわらなければ、数万円単位で安くできる。逆に言えば、同じ価格で1~2段階上の性能を手に入れることもできる。
ピラーレスケース採用のゲーミングPCとしての価格は妥当だが、ゲーミングPC全体として見ると価格が高くコスパが悪いことには注意したい。
搭載パーツのメーカーを選べない&カスタマイズ幅がかなり狭い
Astromedaは搭載パーツのメーカーや型番を公開していない。マザーボードだけは公開しているが、その他のパーツは非公開だ。とはいえ、大手BTOも同じように公開しないことが多いため、Astromedaが特別なわけではない。
一方で、Astromedaのカスタマイズ幅は大手BTOと比べて狭い。大手BTOでは、例えば同じ1TB SSDであっても、メーカー記載なしとCrucial製の両方を選べるといったように、複数の選択肢が用意されていることが多い。一方でAstromedaは容量の選択肢しかない。
搭載パーツのカスタマイズ性という部分は、Astromedaの明確な弱点だ。
Astromedaの評判を紹介
筆者がクラウドソーシングサービスを使って、Astromedaを実際の利用した人の評判を集めた。
しかし、AstromedaはマイナーなBTOなので、1件のポジティブな評判しか集まらなかった。そのため、SNSなどのネット上での評判も合わせて紹介する。
ポジティブな評判
筆者がクラウドソーシングサービスで集めた1件のレビューは以下の通り。
見た目がかっこいい
デザインに惹かれて購入しました。デスク周りが一気に派手になりました。特に不具合や不満もないので、良い買い物だったと思います。
SNSなどを見ても、見た目に関する評価が非常に多い。Astromedaの一番の売りは見た目であることが評判からも分かる。
ネガティブな評判
筆者が行ったクラウドソーシングサービスでの調査ではネガティブな評判は集まらなかったため、SNSなどのネット上で見られるネガティブな評判を紹介する。
主に「サポートに関する評判」と「故障に関する評判」が見られた。サポートの質が悪い、すぐに故障した、というものだ。
とはいえ、大手BTOでも似たような悪評はあり、Astromeda特有ではない。もちろん、マイナーで実績の少ないBTOであることと合わせて考慮には入れるべきだが、致命的な悪評とまではいかないというのが筆者の見解だ。
Astromedaはデザインに惚れた人におすすめのBTO
Astromedaの独自の特徴はデザイン性であり、BTOでは珍しいピラーレスケースを採用している。しかもLEDファンを10基搭載することで、非常に映えるゲーミングPCに仕上がっている。
コラボPCに関しても特徴的であり、ピラーレスケースのガラスパネルにデカデカとキャラクターがプリントされている。Astromedaほどキャラクターを押し出しているコラボモデルは珍しい。
逆に言えば、見た目が好みではない場合はAstromedaを選ぶ意味はないというのが正直なところだ。価格やカスタマイズ性など、別の部分を重視したいなら他のBTOのほうが魅力的だからだ。
通常モデルにしろコラボモデルにしろ、派手なデザインに惹かれた人だけにAstromedaをおすすめする。
Astromedaで選べるPCケース&シリーズごとのゲーミングPC一覧
シリーズ・ケース | 説明 |
---|---|
ゲーマーモデル![]() ![]() ![]() | ゲームに適した6~8コアのCPUを搭載。 |
クリエイターモデル![]() ![]() | クリエイターに適した8コア以上のCPUを搭載。 クリエイター向けマザーボードを採用。 |
ストリーマーモデル![]() ![]() | ストリーマーに適した8コア以上のCPUを搭載。 ストリーマー向けマザーボードを採用。 |
Astromedaでは、「ゲーマー」「クリエイター」「ストリーマー」と用途によってシリーズが分かれていて、それぞれの用途に適したCPUやマザーボードを採用している。
例えば単なるゲーマーがストリーマーモデルを選ぶのは無駄が多くなるため、おとなしくゲーマーモデルを選ぼう。
ゲーマーモデル
- Black
- Pink
- White



ゲーマーモデルはゲーマーに適した構成になっている。ゲームではコア数の多いCPUは不要なので、6~8コアのCPUがラインナップになっている。
AMDモデル | R7 5700X | R7 5700X3D | R7 7800X3D | R5 9600X | R7 9800X3D |
---|---|---|---|---|---|
RTX5080 | 408,800 | 440,800 | |||
RTX5070Ti | 352,800 | 385,280 | |||
RTX5070 | 253,120 | 269,900 | 319,800 | ||
RTX5060Ti | 192,640 | 253,120 | 235,800 | 285,600 | |
RTX5060 | 201,600 | 218,900 | |||
RX9070XT | 319,200 | 351,680 |
Intelモデル | i5-14400F | i7-14700F | U7 265F |
---|---|---|---|
RTX5080 | 413,280 | ||
RTX5070Ti | 329,800 | 357,280 | |
RTX5070 | 265,440 | 292,320 | |
RTX5060Ti | 201,600 | 229,800 | 257,600 |
RTX5060 | 184,800 | ||
RX9070XT | 296,800 | 323,680 |
クリエイターモデル
- Black
- White


クリエイターは、CPU負荷が高い作業を行うため、8コア以上のCPUがラインナップになっている。
Thenderbolt 4ポートを多く搭載するなど、接続面でもクリエイター向けの構成となっている。
AMDモデル | R7 7800X3D | R7 9800X3D | R9 9950X3D |
---|---|---|---|
RTX5090 | 983,360 | ||
RTX5080 | 477,120 | 509,600 | 557,800 |
RTX5070Ti | 421,120 | 453,600 | 501,760 |
RTX5070 | 388,640 | ||
RX9070XT | 387,520 | 419,200 | 468,160 |
Intelモデル | U7 265K | U9 285K |
---|---|---|
RTX5090 | 963,200 | |
RTX5080 | 487,200 | 537,600 |
RTX5070Ti | 429,800 | 481,600 |
RTX5070 | 365,800 | 416,640 |
RX9070XT | 397,600 | 448,000 |
ストリーマーモデル
- Black
- White


ストリーマーはゲーム+配信のように複数のタスクを同時に行うため、8コア以上のCPUがラインナップになっている。
音響機器などを多く接続するため、USBポートが多くなっているという特徴もある。
AMDモデル | R7 7800X3D | R7 9800X3D | R9 9950X3D |
---|---|---|---|
RTX5090 | 930,720 | ||
RTX5080 | 424,480 | 456,960 | 505,120 |
RTX5070Ti | 368,480 | 399,880 | 449,120 |
RTX5070 | 335,800 | ||
RX9070XT | 334,880 | 367,360 | 415,520 |
Intelモデル | U7 265K | U9 285K |
---|---|---|
RTX5090 | 899,360 | |
RTX5080 | 423,360 | 473,760 |
RTX5070Ti | 367,360 | 417,760 |
RTX5070 | 302,400 | 352,800 |
RX9070XT | 333,760 | 384,160 |
Astromedaに関してよくある質問と回答
Astromedaはどこの国のメーカー?
Astromedaは株式会社マイニングベースが運営するBTOブランドだ。マイニングベースは東京都に本社を置く日本の企業で、2018年に設立されている。
Astromedaの納期はどのくらい?
注文確定後、約10営業日で出荷される。BTOとしては普通~やや遅いくらいの納期だ。
他のBTOと同じく、時期によって前後するのであくまで目安となる。
まとめ:Astromedaで映えるゲーミングPCを手に入れよう
この記事では、Astromedaの独自性を中心に紹介し、どんなBTOなのかを解説した。
- Astromedaの独自の特徴は、ピラーレスケース×10基のLEDという、他BTOにはない派手さ
- コラボモデルのキャラクター押し、PC一覧表の見やすさなど、優れている点が多い
- 知名度の低さと、ピラーレスケースゆえの価格の高さが主な注意点
ピラーレスケース×10基のLEDの派手さに魅了され、知名度が低いBTOでの購入に抵抗がないなら、AstromedaのゲーミングPCはおすすめできる。Astromedaで派手なゲーム環境を構築しよう。