ゲーミングPCといえば、無骨な見た目だったりピカピカ光る派手な見た目だったりで、自分には合わないなと思う人が一定数存在する。一般的なオシャレさとはかけ離れていると言えるだろう。
しかしゲーミングPCの中には、木目調・木製のケースがある。全体が木だけでできているわけではなく、主にフロントパネルが木になっているだけではあるが、落ち着いた雰囲気を醸し出してくれるため、オシャレな部屋にもフィットするという特徴がある。
そこでこの記事では、木目調・木製ケースを採用したBTOゲーミングPCを紹介する。
木目調・木製ケースはかなり少数派ではあるがいくつかの種類があるため、自分の気に入るデザインを見つけることができるはずだ。
木目調・木製ケースはどんなケースなのか

- PCケースの一部が木目調・木製になっている
- 生活空間に馴染むおしゃれさが独自の特徴
- 高級志向のケース・構成が多い
PCケースの一部が木目調・木製になっている
多くの木目調・木製ケースでは、最も目立つフロントパネルが天然木となっている。ケースによってはトップパネルが天然木なこともある。
見るからに特別感のある雰囲気を感じるように、Fractal DesignやASUSといった一部のケースメーカーのみが木目調・木製ケースを扱っているのだ。BTOショップで言えば、ケースメーカー製のケースを扱う中小BTOショップでのみ見られる。
メーカー製ではなく独自のケースを扱っている、ドスパラやマウスコンピューターのような大手BTOショップでは見かけず、コストなどの観点から、今後も見ることはないだろう。
生活空間に馴染むおしゃれさが独自の特徴
LEDで彩られた光り物ケースはゲーム部屋を作るのにはいいが、一般的な生活空間に馴染むものではない。光り物ではないケースに関しても同様に、無機質なため生活空間とは相容れない。
一方で木目調・木製ケースは、リビングの一角に置いても違和感のないインテリアとしての側面がある。北欧デザインでは木が多く使われていることからも分かるように、木は大人な生活空間を作るのに役立ってくれるのだ。
高級志向のケース・構成が多い
木目調・木製ケースは価格が高いことが多い。一般的なケースと違って木を加工する必要があるからだ。
これに伴ってBTOショップでは、木目調・木製ケースのモデルには高性能なグラボが搭載されていて、高級志向の構成になっている傾向にある。
そういったBTOショップではグラボの変更もできるものの、RTX5090→RTX5060のような大幅な変更はできないこともある。エントリークラスの性能と、木目調・木製ケースとは相性がやや悪い。
木目調・木製ケースを選べるBTOショップ一覧
木目調・木製ケースは特殊な仕様なため大手BTOショップでは扱われておらず、玄人向けBTOショップでのみ扱われている。
玄人向けBTOショップは、大衆からの知名度は低いが、PCに詳しい人からの評価は高い傾向にある。品質やカスタマイズ幅で優れていて、自作PCのようなこだわりを発揮できるからだ。
候補1:ark












arkはパーツのカスタマイズ幅とケースの豊富さが売りのBTOだ。秋葉原に実店舗があり、特に自作erからの知名度は非常に高い。
欠点としては納期が遅い傾向にあることだ。時期やモデルによるが、1か月以上の納期が設定されていることもある。
とはいえ、ゲーミングPCの隅々までこだわりたい人におすすめのBTOショップだ。
候補2:SEVEN





SEVENは、パーツのカスタマイズ幅とケースデザインのバリエーションが豊富なBTOショップだ。
納期が非常に短く、時期やモデルによるが、翌日に出荷されることすらある。
パーツ1つ1つにこだわりたい人は必見のBTOショップと言える。
候補3:サイコム


サイコムは、採用パーツの品質が売りのBTOショップだ。サイコムがテストして厳選した有名高品質パーツのみがカスタマイズの選択肢に並んでいる。
良い意味で選択肢が狭く、誰でも簡単に高信頼性のゲーミングPCを入手できる。
冷却性や静音性、耐久性に優れたゲーミングPCを求めている人におすすめのBTOショップだ。
木目調・木製ケースのBTOゲーミングPC
Antec FLUX Pro Noctua Edition

Antec FLUX Pro Noctua Editionは、AntecとNoctuaが提携し、「FLUX Pro」をベースに、高性能なNoctua製ファン6基や8チャンネルファンハブを同梱した特別仕様ケースだ。Noctuaのファンカラーも合わせ、茶色と黒を基調とした独自の配色が特徴となっている。冷却性能はトップクラスだが、標準モデルとの差は小さく、コスパの良い製品ではない。Noctuaのファンやデザインに強いこだわりを持つコアユーザー向けの高級ケースだ。(SEVENでは標準モデルの取り扱いがないが…)
| 幅×高さ×奥行 | 245×545×530mm |
|---|---|
| 重量 | 13.6kg |
| 容積 | 70.7L |
| 前面インターフェイス | Type-C 10Gbps ×1 USB3.0 ×2 Audio ×1 |
| 対応マザーボード | ATX Extended ATX MicroATX Mini-ITX |
| 対応グラフィックボード | 455mm |
| 対応CPUクーラー | 190mm |
| 搭載可能ラジエータ(トップ) | 420mm |
| 搭載可能ラジエータ(フロント) | 420mm |
| 搭載可能ラジエータ(リア) | 140mm |
| 搭載可能ラジエータ(ボトム) | 240mm |
| ドライブベイ | 3.5/2.5インチ ×4 2.5インチ ×2 |
| ファンコントローラー | なし |
| 搭載可能ファン(トップ) | 120/140mm ×3 |
| 搭載可能ファン(フロント) | 120/140mm ×3 |
| 搭載可能ファン(リア) | 120/140mm ×1 |
| 搭載可能ファン(ボトム) | 120/140mm ×2 |
SEVENのモデル(CPU/グラボの変更可)
- Ryzen
- Intel
Antec FLUX
- Black
- White


Antec FLUXは、大人な雰囲気のデザインが魅力のミドルタワーPCケースだ。優れたエアフローと広い裏配線スペースによって、強力な空冷構成でも快適なビルドを行える。実用性と美しさを両立し、光らないパーツで魅せるPCを組みたい人におすすめだ。
| 幅×高さ×奥行 | 239mm×502mm×484mm |
|---|---|
| 重量 | 9.27kg |
| 容積 | 58L |
| 前面インターフェイス | Type-C ×1 USB3.0 Type-A ×2 Audio ×1 |
| 対応マザーボード | ATX Extended ATX MicroATX ITX |
| 対応グラフィックボード | 408mm |
| 対応CPUクーラー | 180mm |
| 搭載可能ラジエータ(トップ) | 360mm |
| 搭載可能ラジエータ(フロント) | 420mm |
| 搭載可能ラジエータ(リア) | 140mm |
| ドライブベイ | 3.5/2.5インチ ×1 2.5インチ ×1 |
| ファンコントローラー | あり |
| 搭載可能ファン(トップ) | 120mm ×3 140mm ×2 |
| 搭載可能ファン(フロント) | 120/140mm ×3 |
| 搭載可能ファン(リア) | 120mm ×1 140mm ×1 |
arkのモデル(CPU/グラボの変更可)
- Ryzen
- Intel
ASUS ProArt PA602 WALNUT WOOD PWM MODERN
- Black-TG
- Black-Metal
- Brown-TG
- Brown-Metal




ASUS ProArt PA602の特徴と評価となる。
グラボやチップセット冷却のため、強化ガラスに空気の取り入れ口がある点が独創的なケースだ。メンテナンス性も重視されており、サイドパネルやフロントパネルはツールレスで取り外し可能。特に、底面フィルターが前方から引き抜けるため、PC本体を動かさずに掃除できる点が評価できる。フレームも非常に頑丈だ。選ばない理由としては価格の高さであり、予算さえあれば価格も納得できる製品と言える。
| 幅×高さ×奥行 | 245mm×560mm×593mm |
|---|---|
| 重量 | 15.8kg |
| 容積 | 81.3L |
| 前面インターフェイス | USB3.2 Gen2×2 Type-C ×1 USB3.2 Gen1 ×2 USB 5Gbps Type-A ×2 USB 20Gbps Type-C ×1 Audio ×1 |
| 対応マザーボード | ATX Extended ATX MicroATX Mini-ITX |
| 対応グラフィックボード | 440mm |
| 対応CPUクーラー | 185mm |
| 搭載可能ラジエータ(トップ) | 420mm |
| ドライブベイ | 3.5/2.5インチ ×4 2.5インチ ×4 |
| ファンコントローラー | あり |
| 搭載可能ファン(トップ) | 120/140mm ×3 |
| 搭載可能ファン(フロント) | 200mm ×2 |
| 搭載可能ファン(リア) | 120/140mm ×1 |
arkのモデル(CPU/グラボの変更可)
- Ryzen
- Intel
ASUS ProArt PA401 Wood Edition
- Black
- Beige


木製フロントパネルの高級感と、160mmデュアルファンによる優れたエアフローが特徴のミドルタワーケースだ。20Gbps USB Type-Cポートや、誤操作を防ぐ電源ボタンロック機構、ファン速度を制御できるボタンなど、実用的な機能が揃っている。
評価としては、静音性の高さとケーブル管理のしやすさは特に優れている。しかしコンパクトさゆえに、大型CPUクーラー(160mm高)や水冷ラジエーター(トップ最大240mm)の搭載に制限があることに注意したい。静かで整頓された作業環境を重視するユーザーに適している。
| 幅×高さ×奥行 | 225mm×503mm×412mm |
|---|---|
| 重量 | 8.61kg |
| 容積 | 46.6L |
| 前面インターフェイス | USB3.2 Gen1 Type-A ×2 USB3.2 Gen2×2 Type-C ×1 Audio ×1 |
| 対応マザーボード | ATX |
| 対応グラフィックボード | 315mm |
| 対応CPUクーラー | 160mm |
| 搭載可能ラジエータ(トップ) | 240mm |
| ドライブベイ | 3.5/2.5インチ ×2 2.5インチ ×2 |
| ファンコントローラー | あり |
| 搭載可能ファン(トップ) | 120/140mm ×2 |
| 搭載可能ファン(フロント) | 140/160mm ×2 |
| 搭載可能ファン(リア) | 120mm ×1 |
arkのモデル(CPU/グラボの変更可)
- Ryzen
- Intel
Fractal Design North
- White
- Black


Fractal Design Northは、天然木材を用いたユニークなデザインと優れた冷却性能を両立したミドルタワーケースだ。ATX/MicroATX/Mini-ITX対応の高い互換性と、メッシュパネルによる充実したエアフロー、そしてスタイリッシュな外観が特徴となっている。リビングにも馴染むゲーミングPCを求める人におすすめだ。
| 幅×高さ×奥行 | 215mm×469mm×447mm |
|---|---|
| 重量 | 7.6kg |
| 容積 | 45L |
| 前面インターフェイス | マイク ×1 ヘッドホン ×1 USB3.1 Gen2 Type-C ×1 USB3.0 ×2 |
| 対応マザーボード | ATX MicroATX Mini-ITX |
| 対応グラフィックボード | 355mm |
| 対応CPUクーラー | 170mm |
| 搭載可能ラジエータ(トップ) | 240mm |
| 搭載可能ラジエータ(フロント) | 360mm |
| 搭載可能ラジエータ(リア) | 120mm |
| ドライブベイ | 2.5インチ ×2 3.5/2.5インチ共用 ×2 |
| ファンコントローラー | なし |
| 搭載可能ファン(トップ) | 120/140mm ×2 |
| 搭載可能ファン(フロント) | 120mm ×3 140mm ×2 |
| 搭載可能ファン(リア) | 120mm ×1 |
| 搭載可能ファン(サイド) | 120/140mm ×2 |
arkのモデル(CPU/グラボの変更可)
- Ryzen
- Intel
- Radeon
SEVENのモデル(CPU/グラボの変更可)
- Ryzen
- Radeon
Lian Li A3-mATX WD
- White
- Black


Lian Li A3-mATXは、26.3Lのコンパクトな筐体に高い汎用性と優れた冷却性能を凝縮したPCケースだ。Micro ATX/Mini-ITX対応、360mmラジエーター搭載可能、多彩なエアフローモード選択が可能で、ユーザーからの評価も高い。組込やすさも考慮されていて、小型ながら高性能なPCを構築したい人に最適なケースだ。
| 幅×高さ×奥行 | 194mm×321.5mm×443mm |
|---|---|
| 重量 | 5.05kg |
| 容積 | 26.3L |
| 前面インターフェイス | USB3.1 Type-C ×1 USB3.0 ×2 マイク ×1 ヘッドホン ×1 |
| 対応マザーボード | MicroATX Mini-ITX |
| 対応グラフィックボード | 415mm |
| 対応CPUクーラー | 165mm |
| 搭載可能ラジエータ(トップ) | 360mm |
| 搭載可能ラジエータ(サイド) | 360mm |
| 搭載可能ラジエータ(ボトム) | 360mm |
| ドライブベイ | 2.5/3.5インチ共用 ×1 2.5インチ ×2 |
| ファンコントローラー | なし |
| 搭載可能ファン(トップ) | 120mm ×3 140mm ×2 |
| 搭載可能ファン(リア) | 120mm ×1 |
| 搭載可能ファン(サイド) | 120mm ×3 140mm ×2 |
| 搭載可能ファン(ボトム) | 120mm ×3 |
arkのモデル(CPU/グラボの変更可)
- Ryzen
- Intel
- Radeon
SEVENのモデル(CPU/グラボの変更可) ※Blackのみ
- Ryzen
- Intel
- Radeon
サイコムのモデル(CPU/グラボの変更可)
- Ryzen
- Intel
木目調・木製ケースのゲーミングPCを選ぶ前に知っておきたいこと
木目調・木製ケースは、デザインにお金を払える人向け
木目調・木製ケースだからといって、性能や機能が高くなるわけではない。木を使っているから価格が高くなっているというだけであり、デザイン料のようなものであることには注意したい。
大手BTOショップでは木目調・木製ケースが扱われていない
大手BTOショップでは木目調・木製ケースは扱われていないし、今後も扱われる可能性は非常に低い。
大手BTOショップは独自ケースを大量生産しているが、木目調・木製ケースは大量生産には向いてないからだ。
天然木ではなく単なる木目調の見た目のケースならまだしも、天然木を用いたケースが大手BTOショップのラインナップに並ぶことはないだろう。
木目調・木製ケース自体が少ない
PCケースとして主流なのは、スチールなどの金属製だ。金属質でサイバー感のあるものをゲーミングPCに求める人が多いし、そもそも金属製の方が大量生産に向いている。
そのため木目調・木製ケースは選択肢が狭く、自分の気に入るケースを見つけられない可能性があることには注意したい。
木目調・木製ケースに関してよくある質問
結局どのBTOゲーミングPCを選べばいいのか?
デザインに関して言うなら、好きなものを選ぼう。ゲーミングPCは高額な買い物なので、見た目にこだわりがあるなら妥協すべきではない。
性能に関しても、自分の用途にあうものを選ぼうとしか言えない。
冷却性能は十分か?火事になる心配はないか?
冷却性能は十分だし、火事になる心配もないと考えて良い。
BTOショップのゲーミングPCは、しっかりと検査をした上で構成を決めている。まともなBTOショップであれば、不適切な構成にはできないようになっているため、パーツを冷やしきれない心配はないと考えて良い。
火事については、リスクは金属製ケースと変わらない。特に超高性能なグラボにおいて不適切な扱いをすると火が出るというのは、ケースの素材とは関係のない話だ。
ケース全体が木目調・木製のケースはないのか?
この世に存在するという意味では「ある」が答えになるが、実質的には「ない」が答えになる。
DIYすることで、全体が木目調・木製のケースを自作する人もいる。しかし次の見出しで解説するような様々な問題があるため、企業がケース全体を木目調・木製にすることは基本的にできない。
木目調・木製ケースはなぜ主流ではないのか?
たしかに木目調・木製ケースは主流ではないし、木目調・木製といってもフロントパネルなどの一部分のみであり、そのほかの部分は金属製となっている。
というのも、様々なハードルがあるからだ。
放熱性の問題
木材は金属と比べて断熱性が高く、熱を伝えにくい。つまりパーツから発せられた熱をPC内部に閉じ込めてしまう可能性が高い。
エアフローを工夫する必要があり、発熱の大きい高性能パーツを搭載しにくいという汎用性の観点から、木目調・木製ケースは主流ではない。
電磁波遮断
木材は金属と比べて電磁波の遮断性が低い。つまりPCパーツから発せられる電磁波をケース内に留めることができず、逆に外からの電磁波の影響を受けやすくもなる。
電子機器は電磁波放出に関する規制をクリアする必要があるため、クリアしにくい木目調・木製ケースは主流ではない。
耐久性の問題
木材は熱によって反ったり割れたりしやすい素材だ。つまりPCパーツの熱によって木材が変形する可能性がある。
ケースが変形してしまうと、マザーボードなどのパーツ固定に悪影響が出るため、木目調・木製ケースは主流ではない。
安全性の問題
木材は金属と比べて燃えやすい素材だ。万が一、内部のパーツから出火してしまった場合、延焼のもととなってしまう。
火災リスクの観点から、木目調・木製ケースは主流ではない。
製造コストの問題
木材は金属と比べて大量生産しにくい素材だ。金属であれば、薄い板を加工することで、短時間に安価で大量生産が可能だが、木材だとそうはいかない。
金属と比べて大量生産が難しく、製造コストがかかるため、木目調・木製ケースは主流ではない。
まとめ:木目調・木製ケースのBTOゲーミングPCでおしゃれな生活空間を作ろう!
この記事では、木目調・木製ケースのBTOゲーミングPCを紹介し、木目調・木製ケースに関する注意点などを解説した。
木目調・木製ケースは数自体が非常に限られ、扱っているBTOショップも少ないが、そのデザイン性は金属製ケースとは違って独特だ。
生活空間に溶け込む木目調・木製ケースのゲーミングPCを手に入れ、オシャレなデスク周りを作り上げよう。











