【初心者必見】BTOと自作どっちにすべき?価格差やメリット・デメリットを徹底比較

BTOと自作のどちらでゲーミングPCを手に入れるかは大きな問題だ。

「自作は難しそうだけど、安く済むって聞くし…」などと考える人は多い。確かに自作することで大幅に安くなるのであれば自作を選ぶ価値があるが、実際のところはどうなのだろうか。

この記事では、PC初心者はBTOを選ぶべきということについて解説する。

この記事を読めば、BTOと自作それぞれの特徴が分かり、BTOを選んだほうが圧倒的に手間が少なくて済むということを理解できる。

そもそもBTO・自作とは

BTOの自作のどちらにするかを判断する前に、それぞれの特徴を正しく理解しておくことが重要だ。

BTOの特徴

BTOの最大の特徴は、PC全体でチューニングされていることだ。パーツ1つ1つが独立しているというイメージではなく、CPUやグラボに合わせたケースやマザーボード、CPUクーラー、出力する性能を決めている。

特にCPUに関しては性能を5~10%ほど落とすことで、発熱量が大幅に下がるため必要な冷却性能も下がり、価格を抑えることができる。CPU性能を多少落としたところで、実際のパフォーマンスにはほぼ影響がないため、コスパに優れたチューニングと言える。

価格と性能の絶妙なバランスがPC全体で考えられていて、無駄のない構成に仕上がっているのがBTOの特徴だ。

自作の特徴

自作の最大の特徴は、自分で全パーツを選べるため、自己満足感の強いPCに仕上げられることだ。性能を突き詰めるのも良し、デザインにこだわるのも良し、完全に自分の理想のPCを作ることができる。

パーツ同士の相性があるため、パーツに関する知識を付ける必要があるものの、性能やデザインなど、細かい部分まで自分好みにできるのは自作の大きな特徴と言える。

自作erの中には「パーツを選んでいるときが一番楽しい」と言う人もいるほど、パーツ選びは楽しさであふれているのだ。

PC初心者にはBTOをおすすめする

PC初心者は自作ではなく、BTOでの購入をおすすめする。自作はBTOより優れている点が多いが、BTOは「手間」において自作を凌駕しているからだ。この「手間」は非常に重要度が高い。

BTOの場合、CPUとグラボの性能について知っておけば、後はどのBTOを選ぶかを決めるだけだ。BTOを決めて購入すれば、家に届くのを待っているだけで良い。万が一初期不良が起きても、BTOが対応してくれる。

一方で自作の場合、すべてのパーツに関する知識が必要だ。パーツには規格や相性があり、物理的に組み合わせることができないことも多い。使えないパーツを購入してしまうと、完全に無駄になる。

パーツが届いたら組み立てて終わりではなく、生じたエラーを解消しなければならないことも珍しくない。エラーや不具合が起きたときに自分で原因を特定し、自分で解決する必要がある。初心者は替えのパーツを持っていないため、本当にそのパーツが原因なのかどうかを特定することすら難しい。

自作は購入前だけでなく、購入後以降すらも膨大な手間があり、初心者にとってハードルが非常に高い。一方でBTOであれば手間はほぼないため、初心者にはBTOをおすすめする。
【これで完璧】初心者でも失敗しないBTOゲーミングPCの選び方を徹底解説

BTOと自作のメリット・デメリットを比較解説

BTO自作
手間圧倒的に少ない圧倒的に多い
サポートPC全体パーツごと
金額やや高くなりやすい安くもできるし高くもできる
自由度低い圧倒的に高い

「手間」に関しては先ほど解説したため、ここでは「サポート」「金額」「自由度」について解説する。BTOがいかに優れているかがわかるはずだ。

BTOはサポートが充実している

BTOはPC全体でサポートを受けることができる。例えばPCが故障した際、自分で原因を特定する必要がない。BTOに連絡して発送することで修理してもらえる。保証期間内であれば、送料しかかからない。

一方で自作の場合、パーツ単位の保証・サポートだ。PCが不具合を起こした際には自分で原因を特定し、そのパーツの保証を受けるなり、買い替えるなりする必要がある。PCは精密機械なので、ある日突然エラーが発生するという事態は珍しくない。

不具合と隣り合わせなPCにおいて、サポートが充実しているのはBTOの大きなメリットと言える。

自作は金額の融通が利く

自作は自分でパーツを選定できるという性質上、金額の設定もしやすい。とにかく安くしたいなら中古や型落ちパーツを採用することができるし、予算オーバーしそうならどこかのパーツを妥協すれば予算内に収められる。

一方でBTOは工賃や利益分などがPCの価格に含まれるため、安さを追求した自作より価格が高くなりやすい。ただしBTOでは、ある程度信頼性の高いパーツを採用しているため、安さだけを追求した自作より安心感は高い。

予算内で思い通りにパーツを選定しやすいという点では自作が優れているが、良いことばかりではないことは知っておきたい。

BTOと自作の価格差の例1

セール時の安さで有名なBTO「フロンティア」のゲーミングPCを、同じ構成の最安パーツで固めた自作と比較しよう。

型番が記載されていないパーツに関しては、同じ特徴を持つパーツの内、最安のものを選択した。(価格は価格.comを参照)

BTO自作
CPUIntel Core i5-14400F20,480円
CPUグリス付属品
CPUクーラーRT400-BK2,772円
マザーボードASRock B760M-HDV/M.2 D49,980円
メモリ32GB(16GB×2) DDR4-32005,836円
SSD1TB Crucial P3 Plus8,980円
グラボMSI RTX5060Ti 8G VENTUS 2X OC PLUS78,980円
ケースmicro-ATXケース(独自ケース)3,509円
電源600W ATX 80PLUS BRONZE6,950円
OSWindows11 Home15,670円
金額(税込)174,800円153,157円
※2025年5月11日時点での情報

全パーツを最安値で固めた自作は、フロンティアより約2万円安くなった。パーツ選定や組み立ての手間がない上に、サポートまでついて2万円の差であれば、BTOが高すぎるとは言えないだろう。

BTOと自作の価格差の例2

先ほどと同じく、セール時の安さで有名なBTO「フロンティア」のゲーミングPCを、同じ構成の最安パーツで固めた自作と比較しよう。

型番が記載されていないパーツに関しては、同じ特徴を持つパーツの内、最安のものを選択した。(価格は価格.comを参照)

BTO自作
CPUAMD Ryzen7 9800X3D89,980円
CPUグリス付属品
CPUクーラーMSI MAG CORELIQUID I24019,980円
マザーボードMSI B650 GAMING PLUS WIFI20,485円
メモリ32GB(16GB×2) DDR5-560010,580円
SSDMSI 1TB SPATIUM M46010,990円
グラボMSI RTX5080240,174円
ケースMSI MPG VELOX 100R White42,644円
電源1000W ATX3.1 80PLUS GOLD19,780円
OSWindows11 Home15,670円
金額(税込)419,800円470,283円
※2025年5月11日時点での情報

この例では、なんとBTOのほうが約5万円安くなった。このモデルはMSIとのコラボモデルなので、流通の面でBTOが有利なのかもしれない。

価格差がほとんどなかった例1を見ても、自作が価格面で明確に有利なわけではない。金額の融通が利きやすいだけだ。例えば例2でも、グラボをMSI製以外から選べば数万円レベルで安くできる。

自作は安価な下位パーツを選べるという意味での金額における優位性であり、BTOと同条件の場合の優位性はさほどでもないということは知っておきたい。

自作はパーツ選定の自由度が非常に高い

自作は自分でパーツを決められるため、規格や相性問題をクリアしたすべてのパーツが選択肢となる。細かい性能にこだわっても良いし、デザイン重視で選定しても良い。

一方でBTOは、BTO側が提示したパーツでカスタマイズをする必要があり、選択肢が非常に狭い。BTOの中にはカスタマイズ幅が売りのショップもあるが、自作の選択肢の広さには敵わない。

ただし選択肢の広さは迷いにも繋がる。BTOではいわば厳選された定番パーツが選択肢になっているため、良い意味で選択肢が狭いという見方もできる。

BTOか自作か、世間の声を紹介

クラウドソーシングサイトを用いて、BTOまたは自作を選んだ理由を集めた。

自作ではなくBTOを選んだ人の声

自作する時間も知識もなかったから

パーツを選んだり組み立てたりする時間が取れないし、トラブルがあったときの対処とかも知識が必要だと思った。プロに任せるのが一番だと思った。

保証やサポートがしっかりしているから

PCは高価な買い物で、長く使いたいので、万が一のときの保証やサポートは重要だと考えてました。BTOなら、何かあったときに相談できる窓口があるのが心強いです。

BTOでも十分カスタマイズできたから

自作じゃないと細かいスペックの調整が難しいイメージがあったのですが、BTOによるかもしれませんが、かなり細かく選べそうでした。なので自作の必要性を感じませんでした。

BTOではなく自作を選んだ人の声

選んで組み立てる過程が楽しいから

完全に趣味の領域ですが、パーツを選んでるときと実際に組み立てる過程が楽しいです。プラモデルのような感覚で完成したときの達成感がたまりません。

安くできるから

BTOだと最新の性能しか選べないけど、自作なら型落ちパーツを選べる。型落ちでも性能は足りてるので、自作でいいと思っている。

パーツ選定の自由度が高いから

BTOでは選べないような特定のメーカーのニッチなパーツを使いたい場合でも、自作なら自由に組み合わせれます。パーツにこだわりたいので、自作しか考えられません。

おすすめのBTOを紹介

有名どころから、知る人ぞ知るショップまで様々なBTOがあるが、似た特徴を持つBTOも多い。ここでは価格重視のおすすめBTOと、カスタマイズ幅重視のおすすめBTOを紹介する。

常時開催のセールが売りのフロンティア

安さ目当てでBTOと自作を迷っていた人には、フロンティアをおすすめする。

フロンティアはセールが常に開催されていて、特に週替わりセールはお得なラインナップが並んでいる。他の大手BTOと比べると、ケースデザインが豊富なのも特徴の1つだ。

セールのページだけを見れば良いという選びやすさも評価でき、価格重視の人におすすめしたいBTOだ。
【ケース一覧付き】フロンティアの評判は?購入前に知りたいメリット・デメリットを徹底解説

広いカスタマイズ幅とケースデザインが売りのSEVEN

自分好みのパーツ選択をしたいという気持ちで自作をしようか迷っていた人には、SEVENをおすすめする。

SEVENはカスタマイズ幅が売りのBTOであり、特にケースデザインの幅が広い。NZXTやFractal Designといったメーカー製のケースを選ぶことができ、無難なデザインから奇抜なデザインまで用意されている。

カスタマイズ幅が売りのBTOは他にもあるが、SEVENは程よい選択肢の多さであり、パーツごとに画像や解説が記載されている点も評価できる。

パーツにこだわったゲーミングPCを求めている人にはSEVENがおすすめだ。
【ケース一覧付き】SEVENの評判は?メリット・デメリットを徹底解説

まとめ:BTOで手間いらずのゲーミングPC選びをしよう

この記事では、PC初心者は手間いらずのBTOを選ぶべきということについて解説した。

  • BTOは手間の少なさとサポートの充実が売りであり、PC初心者に非常にマッチしている
  • 自作は採用パーツの自由度が最大の魅力だが、手間の多さとサポートの無さがPC初心者にマッチしていない
  • 最安を目指せるのは自作だが、BTOと自作を同条件で比べるとさほど差はない

自作は、BTOで購入したゲーミングPCの換装や増設を通して学んでいくべきものであり、PC初心者がいきなり取り組むものではない。まずは初心者でも安心のBTOでゲーミングPCに慣れよう。
【これで完璧】初心者でも失敗しないBTOゲーミングPCの選び方を徹底解説

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