初心者がゲーミングPCを選ぶときに悩むのは、どのBTOを選べば良いのかだ。性能については大体決めたけど、どのBTOが良いのかの判断ができない人は多い。
たくさんのBTOがある一方で、BTOごとにどんな違いがあるのかが分からないからだ。
この記事では、HPがどんなBTOなのかを、独自性に着目しながら解説する。
HPと他のBTOとにどんな違いがあるのかを知り、HPが自分に合ったBTOなのかどうかを判断したい人は必見だ。
HPの独自の特徴はケースのデザイン

HPはアメリカの企業であり、海外らしいデザインのPCケースが最大の特徴だ。ケースデザイン自体はシンプルでおとなしいが、LEDが派手となっている。
デザイン以外だと、キャンペーン対象モデルの安さも特徴的だ。最安レベルでお得な価格まで下がるときがあるため、見逃し厳禁だ。
キャンペーン時の安さと、そもそもHPは世界的に有名なPCメーカーということで、デザインが気に入った人であればおすすめだ。
HPの魅力を紹介
筆者が分析する、HPの魅力は以下の通り。
- 海外風のデザイン
- キャンペーンモデルの価格が安い
海外風のデザイン

HPは国内BTOではあまり見かけなかったタイプの海外風デザインであり、特にLEDの派手さが印象的だ。
最近では各BTOが、自作に負けない派手なデザインを販売し始めているため、HPの特徴も薄れてきてはいるが、それでも国内BTOにはない海外風のゲーミング感の強い雰囲気は健在だ。
一般的なBTOと同じく独自ケースを採用しているので、ケースのデザインはHPの魅力と言って良いだろう。
キャンペーンモデルの価格が安い
HPでは定期的にキャンペーンを開催していて、対象モデルが大幅に値引きされている。
以下は、価格の安さで有名なフロンティアとの比較だ。
HP | フロンティア | |
---|---|---|
外観 | ![]() | ![]() |
CPU | Core Ultra7 265F | Core Ultra7 265F |
CPUクーラー | 120mm空冷 | 120mm空冷 CPS RT400-BK |
グラボ | RTX5070 | RTX5070 |
マザーボード | B860 | MSI B860 |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 Kingston FURY | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 |
SSD | 2TB | 2TB Crucial P3 Plus |
電源 | 850W 80PLUS GOLD | 750W 80PLUS GOLD |
価格(税込) | 269,800円 | 264,800円 |
HPの通常価格は正直言って非常に高額だが、42%オフという凄まじい値引きによって、最安クラスのフロンティアに並ぶ価格となっている。
パーツの中身を見てみると、フロンティアは3パーツでメーカーを公開しているのに対し、HPはメモリしか公開していない。中身の違いはあるが、ここまでの低価格を実現しているのは評価に値する。
キャンペーンモデルに限って言えば、HPは非常に高コスパでおすすめのBTOだ。
HPの注意点・残念な点を紹介
筆者が分析する、HPの残念な点は以下の通り。
- キャンペーンモデル以外の価格は非常に高い
- カスタマイズができない
- 性能の選択肢が狭い
キャンペーンモデル以外の価格は非常に高い
HPのゲーミングPCは高額なものが多い。
以下は、価格が売りのフロンティアと、高額な部類であるマウスコンピューターのG-TUNEシリーズとの比較だ。すべての構成を同じにはできなかったが、価格感は伝わるはず。
HP | フロンティア | マウスコンピューター | |
---|---|---|---|
外観 | ![]() | ![]() | ![]() |
CPU | Core Ultra7 265F | Core Ultra7 265F | Core Ultra7 265 |
CPUクーラー | 120mm空冷 | 120mm空冷 CPS RT400-BK | 240mm水冷 |
グラボ | RTX5070 | RTX5070 | RTX5070 |
マザーボード | B860 | MSI B860 | B860 |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 Kingston FURY | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 |
SSD | 2TB | 2TB Crucial P3 Plus | 1TB |
電源 | 850W 80PLUS GOLD | 750W 80PLUS GOLD | 750W 80PLUS BRONZE |
価格(税込) | 465,300円 | 264,800円 | 389,800円 |
HPは、国内BTOの中でかなり高額な部類に入るマウスコンピューターのG-TUNEシリーズより7万円以上高い。最安クラスのフロンティアと比べると約20万円の差であり、HPの通常モデルは低コスパだと分かる。
搭載パーツに関しても、少なくともスペック表上では特別なところはなく、メモリ以外はメーカーが伏せられている。海外BTOにはよくあることだが、HPも謎に高額というわけだ。
カスタマイズができない
国内BTOの場合、カスタマイズ幅が狭いと言ってもメモリやSSDの容量を変更できることが多い。
しかしHPのゲーミングPCはメモリやSSDすらもカスタマイズできず、セキュリティソフトなどのソフト系や周辺機器のカスタマイズのみとなっている。基本的にはメモリ32GB、SSD1TBなので十分だが、一部モデルのメモリは16GBであり心もとない。
購入後に自分で増設、換装も視野に入れておいた方が良い場合もあることは知っておきたい。
性能の選択肢が狭い
HPのゲーミングPCのラインナップは、性能の選択肢がかなり狭い。特にCPUの選択の余地はほぼない。
一般的なBTOだと、CPUの選択肢が多い。価格重視のRyzen7 5700XやCore i5、バランス重視のRyzen7やCore i7、高いゲーム性能が売りのRyzen X3Dシリーズといったように、需要に合わせたラインナップを用意してくれている。HPでは、限られた選択肢から選ばなければならない。
グラボの選択肢も限定的であり、シリーズに応じて選べるグラボが極端に狭い。
CPUやグラボの選択肢の狭さは、初心者にとっては迷わないためメリットにもなるが、よく吟味したい人にとってはデメリットだ。
HPの評判を紹介
筆者がクラウドソーシングサービスで、HPのゲーミングPCを購入したことがある人の評判を集めた。全部で5件のレビューが集まり、ポジティブなレビューが4件、ネガティブなレビューが1件だった。
ポジティブな評判
ポジティブな評判4件の内、同じようなレビューは1つに絞って紹介している。やはり見た目に関するレビューとセールに関するレビューが見られた。
ビジュが最高すぎる
いろんなBTOを漁ったが、HPのデザインが良すぎてここに決めた。中身に関しては後から自分で取り換えれば良いと思ってるから、そこまで気にしてない。(※筆者補足:増設・換装によって故障した場合はメーカー保証の対象外となる)
セールが安すぎる
以前からHPのOMENには目を付けていたが、セールで半額くらいになっていたので即決した。
ネガティブな評判
集まった5件のレビューの内、1つがネガティブなレビューだった。
冷却が全然ダメ
CPUとグラボの冷却がダメ。全然冷えなくて温度が高すぎる。
HPのカッコいいゲーミングPCはキャンペーンモデルのみおすすめ
HPの最大の売りはデザイン性であり、デザインを気に入ったのならHPを選ぶしかない。
しかし通常モデルの価格は非常に高額で、正直に言って全くおすすめできない。一方でキャンペーン対象モデルは大幅に値下げされ、値下げ後であれば最安レベルで安くなることもある。
キャンペーン対象モデルを選ぶのであれば、HPのカッコいい海外風ゲーミングPCはおすすめだ。
HPで選べるPCケース&シリーズごとのゲーミングPC
シリーズ・外観 | 特徴 |
---|---|
OMEN 16L![]() ![]() | ミニタワーシリーズ。 エントリークラスの性能を搭載している。 |
OMEN 35L![]() ![]() | ミドルタワーシリーズ。 ミドル~ハイクラスの性能を搭載している。 |
OMEN 45L![]() | フルタワーシリーズ。 ハイエンドクラスの性能を搭載している。 |
OMEN 16L
- Black
- White


大きさ (幅×高さ×奥行き) | 155mm×308mm×337mm |
---|---|
天面インターフェイス | ヘッドセット×1 USB Type-C ×1 USB Type-A ×3 ※モデルによってはこれ以上 |
ドライブベイ | – |
OMEN 16Lはかなりの小型シリーズだ。小型なのでデスク上にも置きやすいというメリットがあるが、排熱性能が弱いためエントリークラスの性能しか搭載できない。
さらに例えばCPUクーラーを換装する際に選択肢が限られる可能性が高く、購入後のカスタマイズで不自由があることにも注意したい。
Intelモデル | i5-14400F | i7-14700F | U7 265F |
---|---|---|---|
RTX5060Ti | 333,300 | 388,300 | |
RTX5060 | 245,300 | 289,300 | 344,300 |
RTX4060 | 159,800 | 179,900 |
※太字はキャンペーン対象モデル
OMEN 35L
- Black
- White


大きさ (幅×高さ×奥行き) | 210mm×410mm×408mm |
---|---|
天面インターフェイス | ヘッドセット×1 USB Type-C ×1 USB Type-A ×2 |
ドライブベイ | 3.5/2.5インチ共用×1 |
OMEN 35Lは中型のミドルタワーシリーズで、一般的なケースサイズだ。ミドルクラス~ハイクラスの性能がラインナップになっている。性能やデザイン面から見て、多くの人がこのシリーズを選ぶことになるだろう。
※太字はキャンペーン対象モデル
OMEN 45L

大きさ (幅×高さ×奥行き) | 204mm×555mm×470mm |
---|---|
天面インターフェイス | ヘッドセット ×1 マイク ×1 USB Type-A ×2 SuperSpeed USB Type-A ×2 |
ドライブベイ | 2.5インチ×1(使用済み) |
OMEN 45Lはフルタワーのフラグシップシリーズだ。ラインナップが非常に限定的で、最高の構成となっている。最強の性能を求めている人におすすめだ。
まとめ:HPで海外風ゲーミングPCを手に入れよう
この記事ではHPがどんなBTOなのかを、主に独自性に着目しながら解説した。
- HPの独自の特徴は、海外風のゲーミング感あるデザイン
- キャンペーン対象モデルは非常におすすめ
- キャンペーン非対象モデルはおすすめしない
キャンペーン中であれば、HPのカッコいい海外風ゲーミングPCを適正価格で手に入れることができる。HPのゲーミングPCは、BTOの中でも最もカッコいいと感じる人がいるほどなので、ぜひキャンペーンを狙って手に入れよう。